設計委託には必ず要求仕様書が必要です。

どのような製品を設計してほしいかをしっかり記載して委託先に渡しましょう。

ただし、読んでもらえません。

日本人は客の立場になって要求通りの製品を設計することはとても得意です。

しかし、中国人は自分の造りやすいように造ります。仕様書はパラパラと眺める程度。

当然ながら、仕様書だけで丸投げすると、とんでもないものが出てきます。

「要求したものと全然違う!」と言ったところで、時すでに遅しです。

言った言わないの争いになり、金も返してもらえず、そこで終了です。

見ればわかる、考えればわかる、常識でわかる、これらの考えは中国では通用しません。

念には念を押して、同じことを何度も、様々な方法で伝える努力が必要です。

設計委託のときは仕様書だけでは何も伝わらないので、プロトタイプのような現物サンプルも渡すようにしましょう。


中国には設計請負会社(ソリューション会社、デザインハウス)がたくさんあります。

しかし、日本から設計委託をする場合は直接彼らに発注を出すことは難しいでしょう。

まず、相手にされません。

設計請負会社の客は中国系貿易商社です。

量産用の基板を貿易商社(の工場)に納めるのがメインビジネスです。

設計請負会社が直接海外の企業と取引することは非常に少ないのです。

ですので、中国に設計委託をするときは、パートナーとなる中国系の貿易会社に委託しなければいけません。

といっても貿易会社を間に入れた方が、圧倒的にプロジェクトがスムーズに進むので、大きなメリットがあります。

設計請負会社と太いパイプを持つ貿易会社(複数のプロジェクトを持っている)に委託することができれば、設計請負会社もしっかり仕事をしてくれるようになります。

また、この貿易会社の社内に技術がわかる人がいれば、プロジェクトはもっとスムーズに進むでしょう。

つまり、貿易商社が事実上のプロジェクトマネージャーの役割を代行してくれることになります。

さらに、貿易会社は量産までしっかり面倒を見てくれるので、あなたの負担は大きく低減されます。

もしあなたが直接、中国の設計請負会社に直接発注を出したとしたら、地獄のプロジェクト管理を自分でやることになります。

言葉もロクに通じない状態で、常連客でもないので相手にもされませんし、プロジェクトが頓挫するのは目に見えています。

ですので、新規商品の開発委託でも、まずはパートナーとなる貿易会社(できれば自社の組立工場を持っている会社)を探して委託するようにしましょう。


「量産は未定だけど、とりあえず中国に設計委託したい」

そんな相談を受けることがありますが、リスクが高く危険なのでやめましょう。というより、そもそも無理です。

中国の設計請負い会社(ソリューション会社、デザインハウス)は純粋な設計だけを請け負うことはなく、量産用の基板の生産まで一緒に行うのが一般的です。

なぜなら、彼らの多くは元チップ部品商社であり、チップ販売で利益を上げる仕組みだからです。

チップが乗った基板をたくさん売って利益を出すビジネスモデルなのです。

では、なぜ中国ではこのようなビジネスモデルが一般的になったのでしょうか?

まずひとつめの理由として、チップのことを一番理解しているチップ屋が周辺回路を設計するのが一番早くて確実という非常に合理的な理由があります。

もうひとつの理由は、中国では設計担当者が量産まで責任をもつ仕組みが必要だったということです。

例えば、日本の設計請負い会社は開発費をもらって設計業務だけを請負い、量産にはタッチしないということが多いかと思います。

量産にはタッチしないといっても、トラブルがあれば現場に駆けつけてくれて不具合対応などしっかりやってくれます。

日本では設計担当と量産担当を分けても、お互い助け合うのでプロジェクトが進むのです。

しかし、中国ではそういきません。

設計が終われば設計担当者の仕事は終了です。

量産でトラブルが出ようが、駆けつけてくれませんし、客が困ろうが関係ありません。お金を受け取ったらビジネス終了なのです。

このような中国人の考え方があるので、中国では設計と量産の委託先を分けることには大きなリスクが伴います。

つまり中国では、設計担当者に対して量産の責任を負わせたいというニーズが非常に高いのです。

そのニーズに目をつけたチップ屋が自社でエンジニアを抱え始めて、設計請負いサービスをやるようになりました。

それが中国の設計請負い会社(ソリューション会社、デザインハウス)です。

彼らはチップ屋であり、量産用チップを売ることがメインビジネスなのです。むしろ設計業務は量産を前提とした「おまけのサービス」なので、設計だけの請負はやってくれません。

このように中国には市場のニーズに合致したチップ屋タイプの設計請負会社が一般的になっているため、日本式の量産にタッチしない純粋な設計請負い会社は淘汰されてしまい、ほとんど存在しません。

中国で設計だけ委託したいということが無理だというのはこのような理由です。

仮に設計だけ請け負ってくれる会社が見つかったとしても要注意です。量産トラブルの責任は一切取ってくれませんので、その辺りのリスクをしっかり理解しておきましょう。

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