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​作業指導書がない工場は、ロット毎の不良率が大きく違ったり、特定ロットで大きな不具合が発生したりする可能性があります

作業指導書とは、作業員ひとりひとりが行う作業を細かく記した資料のことです。一般的にはカラー印刷された状態で、各作業員の上に標示されています。

この作業指導書がないと、各作業員は間違った組立作業をおこなってしまう可能性があります。

そうなると、昼班と夜班で組立方法が変わってしまったり、新人作業員が誤った方法で組立てしまったりしまいます。

実際にあった話で、あるWiFi搭載製品の一部の電波感度が非常に悪い問題がありました。原因は、作業指導書がないために組立て方法を知らない作業員が、アンテナを誤って金属部品に固定していたため受信感度が大きく落ちたためでした。

作業指導書がないと、このように特定ロットでとんでもない不具合品が発生したり、ロットごとの品質が変わってしまう可能性があるのです。

工場監査の際は、カラーの見やすい作業指導書が各作業員の上にあるかどうか、をぜひ確認してみてください。

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​不良品識別管理がしっかりできていない工場は、不良品流出の可能性が高いので要注意です。

不良品識別管理とは、不良品が良品と混在しないように、不良品置場に置いて明確に分ける管理方法のことです。

この不良品識別管理がしっかりできていないと、せっかく見つけた不良品が誤って良品に混ざってしまう可能性があります。

では、不良品識別管理ができていない工場では、具体的にどうなるかというと

1. 不良品を見つけても置場がない

  ↓

2. 適当な場所に置く

  ↓

3. 何も知らない別の作業員が持ち去る

  ↓

4. 良品として生産ラインに再投入される

  ↓

5. 梱包出荷される

そんなこと起こるのか?と思う人もおられるかもしれません・・・それが、起こるんです。

生産現場というのは、数十人、数百人の人間が一斉に行う共同作業なので、息の合った連携プレーがとてもに重要になります。

ちょっとした連携プレーのミスが大きなトラブルにつながるので、生産現場での勘違いやミスの可能性はできるだけ排除しなければなりません。

そのためには、まず不良品に対しては誰が見てもわかるような明確な標示が必要なのです。

いつまで経っても不良率が下がらないという工場の多くが、この不良品識別管理ができていません。

不良品を見つけたら、まず良品と混ざらないように明確に分けて管理する、というのが、不良品流出を防ぐ第一歩になります。

工場監査のときは、ぜひこの不良品識別管理をチェックしましょう。

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