設計委託は設計請負会社に出さない
中国には設計請負会社(ソリューション会社、デザインハウス)がたくさんあります。
しかし、日本から設計委託をする場合は直接彼らに発注を出すことは難しいでしょう。
まず、相手にされません。
設計請負会社の客は中国系貿易商社です。
量産用の基板を貿易商社(の工場)に納めるのがメインビジネスです。
設計請負会社が直接海外の企業と取引することは非常に少ないのです。
ですので、中国に設計委託をするときは、パートナーとなる中国系の貿易会社に委託しなければいけません。
といっても貿易会社を間に入れた方が、圧倒的にプロジェクトがスムーズに進むので、大きなメリットがあります。
設計請負会社と太いパイプを持つ貿易会社(複数のプロジェクトを持っている)に委託することができれば、設計請負会社もしっかり仕事をしてくれるようになります。
また、この貿易会社の社内に技術がわかる人がいれば、プロジェクトはもっとスムーズに進むでしょう。
つまり、貿易商社が事実上のプロジェクトマネージャーの役割を代行してくれることになります。
さらに、貿易会社は量産までしっかり面倒を見てくれるので、あなたの負担は大きく低減されます。
もしあなたが直接、中国の設計請負会社に直接発注を出したとしたら、地獄のプロジェクト管理を自分でやることになります。
言葉もロクに通じない状態で、常連客でもないので相手にもされませんし、プロジェクトが頓挫するのは目に見えています。
ですので、新規商品の開発委託でも、まずはパートナーとなる貿易会社(できれば自社の組立工場を持っている会社)を探して委託するようにしましょう。