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8割の回答がテキトーな理由

  • 執筆者の写真: JAINAL SERVICE LIMITED
    JAINAL SERVICE LIMITED
  • 2016年1月12日
  • 読了時間: 2分

更新日:6月19日

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中国人のエンジニアと会話をしていても、技術的な質問に対する回答がいい加減に感じることがよくあります。

回答の8割は根拠がないテキトーなものと言っても過言ではないかもしれません。

他人の仕事に関しては「(私に関係ないから)知らない」「(私に関係ないから)わからない」と言いますが、自分の責任範囲のことなると、知らない、わからないとは言わずになんとしてでも答えようとします


困ったことに、この回答が事実ではない場合が少なくないのです。

なぜ、中国人はこんなにもテキトーな回答をするのでしょうか?

これは中国人特有の「メンツ」に関係があります。


中国でいうメンツとは「他人からどう見られているか、どれだけ尊重されているかという対外的な評価・社会的立場」のことです。


つまり「自分の評価を落とすことを避ける」とも言えるでしょう。

そして、中国人が相手のメンツを立てたり、自分のメンツを守ったりするのは、ほとんど無意識レベルの行動で、あまり自覚していません

日本は「恥」が中心の文化ですが、中国はその代わりに「メンツ」を中心とする文化です。

それは、もはや無意識レベルの行動指針になっており、本人はなかなか自覚できません。

とっさに事実ではないことや、思いつきの返事をする中国人も、無意識に自分のメンツを守ろうとした結果です。そこには、相手を騙そうとか、ウソをつこうとか、日本人が考えるほどの悪意はあまりありません。 むしろ、なんとかして相手の質問に回答しようと奉仕の気持ちすらあるのです。


例えば、道端で「地下鉄はどっちですか?」と聞かれて、まったく反対側を指差して「あっち」と答えている中国人を何度もみたことがあります。


最初は私も「わからないのならそう言えばいいのに…」と思っていましたが、彼らは道を知っているだろうと自分に期待して聞いてきた人に対して、その期待になんとしてでも答えてあげようとしていただけなのです。

「テキトーな回答をして間違っていたら相手に迷惑がかかる、恥ずかしい」という日本の恥文化と、「何もしらないと思われたら、メンツが立たん」という中国のメンツ文化。その違いはとても大きく、中国でのトラブルの原因になるものです。

中国ビジネスは、このような考え方の違いを理解することがとても重要になります。

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