ゴールデンサンプルで認証取得?

中国製の電子製品を日本で販売するためにはいくつかの認証取得が必要になります。
WiFiやBluetoothなど電波送受信機能がある製品はTELEC(技適)を、コンセントに接続する製品はPSE(電気用品安全法)の取得もしくは届け出が必要になります。
いずれの試験も日本の第三者試験機関で行うことが可能ですが、中国メーカーを通して中国の第三者試験機関に依頼した方が手間も少なく、費用も安くなります。
試験機関にはサンプルを提供するのですが、このサンプルが量産品と違う場合があるので要注意です。
いわゆるゴールデンサンプルです。
中国の試験機関は試験結果に問題があったときに申請メーカーのエンジニアを呼んで、一緒に対策を考えたり技術コンサルティングをすることがあります。
このときにコンデンサや抵抗の定数を変えたり、設計変更を加えたりしながら試験が合格になるようにその場で対策を検討するのが一般的です。
無事に試験が合格したら、設計変更の内容を量産にも適用する必要があります。
しかし、合格証書を入手したことで安心する中国メーカーは設計変更の内容を量産に適用しないことが多々あるのです。
中国での認証取得のこのようなやりとりは日本の企業にわかるはずもなく、対策が非常に困難です。
試験 用のゴールデンサンプルと量産品が同じであることを確認するためには中国メーカーにかなり深くまで入り込んで作業を行うか、費用は高くなりますが日本の試験機関に依頼するしかありません。