通関検査後に製品が消えた
製品を中国から出国するときには通関検査が必要です。
書類確認だけで終わる場合が多いですが、抜き打ちで貨物の検査が行われる場合があります。
抜き打ち検査作業は非常に雑で、検査後は貨物がぐちゃぐちゃになる場合もあります。
そのため、場合によっては通関まで行って、もう一度綺麗にローディングしなければならない場合もあります。
そんな面倒な通関検査を終えたある製品が日本に到着しました。
しかし、到着後のカートンひとつだけ製品が入っていないことが判明。
しかも、すぐにわからないように同等の重さの木材が詰められて偽装されていました。
中国工場側にも確認しましたが、工場出荷時にはちゃんと製品が詰められていたことがわかり、どうやら通関検査後に中身が入れ替わったようでした。
これといった証拠もなく、1カートン分の損失は泣き寝入りするしかないという現実でした。
ちなみにiPhoneなどを製造しているフォックスコンは工場内に通関部門があります。
そのため、製品は通関業務を終えた状態での出荷になるため、貨物が国境を渡るときは検査は行われません。
たしかに、これならば通関後に製品が木材に変わってしまうことはありませんね。