守秘義務は守られない
- JAINAL SERVICE LIMITED
- 2016年1月25日
- 読了時間: 2分
更新日:6月19日

中国に初めて生産委託をするときに、守秘義務や情報流出を必要以上に心配する人がいます。
心配しなくても大丈夫。
情報は流出しますし、守秘義務は守られません。
複雑な分業体制が構築されている深センでは毎日のように様々な情報が飛び交っています。もちろんあなたのプロジェクトの情報も関係サプライヤーに「流出」させないと見積りは出ませんし、プロジェクトは進みません。
そして、顧客情報を持った営業マンが毎日のように取引先の工場の社長のところに行って、中国式のお茶を飲みながらさまざまな情報交換をします。開発途中の他社向けサンプルを実際に見ながら情報交換することは日常茶飯事です。
結果的に業界内では「どこの工場」で「どの顧客」の「どんな製品」の開発が「どこまで進んでいるか」はリアルタイムでシェアされます。
「パクられたら困る!」とお考えの人も多いかと思いますが、安心してください。
彼らはあなたの商品に興味はありません。
彼らが興味あるのは「儲かっている商品」だけです。 彼らが必死に情報共有するのは儲かるネタであって、売れていない商品は見向きもしません。
私が実際に経験したことで言うと、ある日本の顧客がこれまでにない斬新なデザインのガジェット製品を設計して中国メーカーに開発依頼をしたところ、すべて拒否されました。
なんとか、一社だけ協力してくれる工場が見つかり、最終的に販売したこと、業界内で大ヒットを記録しました。
この斬新なデザインに当初は見向きもしなかった他の工場が「儲かる商品」とわかった途端に、製品情報をさまざまなルートから入手して、コピー製品を大量に作り市場に投入してきたのです。
私は「あれだけ興味を示さなかったのに、売れるとわかったらすごい手のひら返しだな」と思いました。
つまり、まだ売れてもないあなたの商品に興味があるのはあなただけですし、あなたは情報流出の心配をするヒマがあるならば、コピーされる前に1日でも早く開発を完了させて、市場に投入するべきです。