抜取り検査のメリット/デメリット【中国検品のポイント④】
全数検査と抜き取り検査を比較した場合の、抜取り検査のメリットとデメリットを解説します。
■抜取り検査の”メリット”
AQL抜取り検査であれば全数検査に比べて「低コスト」且つ「短時間」でロット全体の品質バラツキを統計学的に推測することができるのが最も大きいなメリットです。
単価が安く、ロット数量が多い商材の場合は全数検査をしていてはコストが合わないので、抜取り検査は非常に有効な手法となります。
どんな不良品が混入しているか予想できない場合などは抜き取り検査を行うことでロット全体でどのような不良品がどれくらい混入しているかを統計学的に推測することができます。
また、検査というのは綺麗に梱包された量産品をもう一度開けることになりますので「検査をすることで新たな不良品が発生するリスク」が必ず伴います。抜取り検査では必要以上に開梱しないのでこのようなリスクを最小限に抑えることが可能になります。
■抜取り検査の”デメリット”
抜取り検査はロット全体の不良品バラツキを「推測するための手法」なので、抜取り検査が終わったところで実際のロット全体の品質バラツキは変わりません。
当たり前ですが、抜取り検査では「特定の不良品をロットから弾き出すこと」はできません。
抜取り検査の結果を確認して、その後に改めて全数検査を行うことで初めて全体ロットから特定の不良品を弾き出すことが可能になりますので、二度手間感は否めません。
次回は全数検査のメリット/デメリットを解説します。
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